Title:Wing Commander
Prophecy
(購入したものは代理店版で、マニュアルのみ日本語)
Developer:Origin Systems
Publisher:Electronic
Arts
レビューした人:BH
<プレイに使用したマシン>
P200MMX
48MB
MONSTER3D
AWE32 PnP
Thrust Master TQS&FCS
1)ゲームシステム
Prophecyは、いままでのWCもの(Armadaを除く)やX-Wingとおなじようなミッション遂行型のスペースシューティングゲームです(箱の表現を借りれば、SFコンバットシミュレーション)。登場人物たちとの会話シーンは、3と比べて大幅に現象しているように思います(4はプレイしていないので、比較できません)。
しかしながら、ミッションの出来具合によってシナリオが分岐する方式を採用しているので、一回通してコンプリートしただけでは経験できないミッションもでてくることになります。化粧箱の説明によると、「ミッションは50以上」とありましたが、わたしのプレイでは38ミッションしか経験できませんでした。4つのミッションで"Failed"をだしてしまったのがわるかったのでしょうか。
更に、一度経験したミッションは、コンピュータに記録され再度挑戦できますし、難易度は5段階存在しているので、Replayabilityはかなり高いといえると思います。ただ、マルチプレイはできませんし、ミッションに入る際、戦闘機や攻撃機を自由に選択することも、機体の兵装設定もできません。使用できる機体は7種類、ガン7種類、特殊兵装11種類もあるのですが・・・。ウイングマンに関しても、まったく手をくだせず、ウイングマンを選択することも、ウイングマンの搭乗機を選ぶこともできませんが、戦闘中に典型的な指示("Attack
mytarget."や"Break and attack.")を出すことはできます。もっとも、このゲームではウイングマンのAIが優秀なので、自分の思うように選択できないからといって苦戦することはないと思います。
2)グラフィック
特殊効果に関するオプションとしては、Missile
Trails、PointLights(立体感を出すための光沢)、
Palette Flash(被弾したときの閃光)、 Supper Detail
Levels(文字どおり、よりリアルに表示する)、アクセラレータがあれば、Textured
Space(背景に奥行きを与える)、Lens Flares(Dynamic
Lightning Effectの一種でしょうか。爆発したするなどして光る物体のまわりに環が発生します)、Fog、Colored
Light、Translucency(透明感を与えます)
といった効果を楽しむこともできます。わたしのPCでは、全部イネーブルにしたにも関わらず、フレームレートが良好でした。ゲームを初めて、最初のフライトで何度かポーズがかかりましたが、その後はコミュニケーションのときのCDアクセスがあるくらいで、ほとんどポーズなく(全くなかったかもしれない)進んでいました。宇宙空間なので地形描写がないことを考慮しても、これだけ速いゲームは珍しいのではないでしょうか。”WCは大嫌いだ”というかた以外で、アクセラレータを持っているかたには是非見ていただきたいですねえ。
3)ミュージック&サウンド
敵味方が入り乱れて挑発、援護要請などの通信をするため、非常に臨場感があります(悪い言い方をすれば、とんでもなくやかましい)。味方のパイロットから交信が入るとき、音質が悪いあたりは製作者側のセンスをうかがわせます。ミサイルの効果音は、現役のミサイル(サイドワインダーあたりでしょうか?)からとってきたもののようですが、なかなか雰囲気がでています。その他の効果音もかなり迫力があります。アーケードのゲームを越えているのではないでしょうか?
音楽に関しては、CDトラックから直接音楽をならしているわけではないのですが、戦闘の調子によって曲調が変わりますし、星系によっても曲の種類が異なるので、力が入っていることは間違いないようです。どちらかといえば、スターウォーズのオーケストラというよりも、不気味で緊張感あふれる曲になっています(敵が、あれですからね)。
4)海外の雑誌・サイトにおける評価
PCgamer誌のレヴューのみ読みました。89%のスコアを出しています。FMVの大幅な省略、画面効果、機体と武器の種類、ゲームプレイについて良い評価を得ています。特筆すべきは、アクセラレータなしのMinimum
System reqiurementsを満たした機体でもフレームレートが良好で、はやいゲームに仕上がっている、と記述されている点でしょうか。まあ、地形を描かなくてもいいですからね。
しかしながら、フライトモデル、俳優の演技、マルチプレイのサポートがないこと、ゲームを解いても敵の正体がよく分からないこと(ストーリー展開に問題ありということ)に関しては、厳しくみられているようです。
5)必要な英語力
マニュアルは全部日本語です。英語マニュアルは一切付属していません。ただし、この日本語が相変わらずくせもので、特殊兵装の説明は、”魚雷(軽魚雷)”、”敵味方識別型ミサイル”という名前で出ています。ゲーム中では、”なんとかLT(Light
Torpedo)”とか”なんとかFF(Friendly or Foe)”と表示されるので、いくら英語力があっても、この手の知識がないと全然ゲームが分かりません。逆にいえば、ゲームのマニュアルを和訳するくらいの人っていうのは、皆がたいてい信じられないくらい大馬鹿なので、ゲームの本質的なことを理解しないで訳しています。結果としては、マニュアルとはとても言い難い日本語冊子に出来上がってしまい、なにもしらないで買ったユーザに負担がかかるんですよねえ。そういうわけで、和訳したマニュアルを添付するソフトは、かならず原本も入れてほしいと思うのですが・・・。
話はゲームに戻ります。今回も相変わらず、会話シーンの難易度の高さは健在で、字幕こそ表示できるものの出てはすぐに消えるため、普通のレベル(大学1年生くらいのレベル?)ではとても読めたものではありません。そのため、ストーリーを100%理解しようというのなら、そうですねえ、日常英会話をすらすらできるとか、聞き取りは苦手だけど読み取りには非常に自信があるよというひとでないと厳しいのではないでしょうか。わたしは、それほど英語がわかるわけではないので、75%くらいしか、ストーリーは分かってません。なお、ミッションブリーフィングもコンピュータが読み上げ、字幕のようなものがでてくる形式を採用しています。こちらはそれほど難しくありません(再プレイも可能ですし)。”英語がわからなくても、ゲームはできるだろう。”と思うかたがいらっしゃるかもしれませんが、ミッションブリーフィングを理解しないことには任務をコンプリートできないので、こういうかたには薦められないゲームだとわたしは思います。
6)わたしの感想
最終的には440機くらい撃墜しました。
前述の通り、終了時点で通ったミッションは38/50。Blairは死んでしまったようです。
拷問シーンも酷かったですねえ。そういえば、マニアックだけは全然感じが変わっていませんでした。まだ"ka-Boom"とか言って喜んでますし・・。
Wormhole破壊の任務は、結構は大変で、ジョイスティックを長時間握りすぎて手が痛くなりました。"Conquer
or Die!!"や"Impossible!"という台詞がまだ耳から離れません。
そういえば、味方の死に際も強力でしたね。
本当に、いいアクションゲームだと思いますよ。