とんでもないほど歳をとったババアが時折見せる素晴らしいジャンプを
ほんの目の前で炸裂する花火の灯りだけで
―それは幽玄で、買い物に行って強盗に拉致されケツの毛までむしり取られた
稲川淳二一家にも似ていた―
それだけをたよりに眺めながら隣では裸の女が注射器を片手に一升瓶を担ぎ、
「どうした。」と聞けば「どうもしないよ。」と男らしく答え
そこで思わず黙り込んだ俺に対して女は罵詈雑言を浴びせかけ
ブツブツ言いながらブスリと針を肉体に埋め、
いつものように心地よい一日が始まりそうだな。
と感じさせるようなドラマティックなイメージで攻めてみても
所詮はベトナム帰りのインチキボカンシリーズなんだよなあ、
と心底恐ろしい悪夢に血沸き肉踊る自分が、近所のおばあさん相手に
「負けた。」と呟かずにはいられないSEXをしてしまった事に恥じらいと後悔の念を抱き、
高くそびえ立つバベルの塔からオシッコしたらさぞかしすごいだろうな。
なんてことを計画立て、どうせ失敗するもんね。
などとたかをくくって余裕を見せると、そんな時に限ってどこかの誰かがそんな偉業を成し遂げる。
意味の無い繰り返しが間違いだとは限らない。
意味のある繰り返しが正しいとも限らない。
そう、肉感的な作品には肉が宿り、作品に触れる事で作者に触れてしまうような、
でもそんなことはなかなかに難しく、俺の気持ちよくなった脳味噌は
ちょっとした御飯のおかずになっていた。
おかずは先祖代々「食べなさい。」的なものがあった。
その艶かしい程にヌメヌメと、ツヤツヤとした朱色のダンゴはなんだい?ねえ母さん?
それが肉球と名付けられた食べ物で、イシイさんが創ったニュータイプフードだという事を知った。
穴を開けてはいけない。
ピマヌは、極貧生活の中で育った子供が大人になり多くの人々に騙され、欺かれ
絶望の淵に立たされた時現れた謎の老人Tの語らいによって悪魔の存在を知り
通りの角にある古本屋で『魔法陣入門』[にんじん出版]という怪しげな本を立ち読みし
早速魔法陣をかいてみようと、急いで帰宅したがその頃にはきれいに忘れ
半泣きのままもう一度古本屋に出向いたがすでに本屋は閉店時間で
ふてくされながら帰り道を歩いているとカツアゲされ
お母さんに渡された大事な500円玉を奪われ
ボコボコにされた後で唾をはきかけられ
あまりの悔しさに無銭飲食したら捕まり
泣きっ面に蜂だな
などと自嘲していると本当に蜂に ―しかもスズメバチだった― 刺され
ブルブル震えたが誰も手を貸してくれず
次の日まで苦しんだ挙げ句、通行人に罵倒され
俺はもうダメなのかなあ
と思ったところに謎の老人Tが通りかかり
そっと魔法陣の本を手渡してくれ
しかしとてもじゃないがそんな気分になれずにいると
心の声がそっと「やれよ。」と語りかけてきて
思わず惑わされて創った魔法陣から悪魔は現れ
魂と引き換えに・・・・
などと言われた時に
「こんなちっぽけな魂でよければ・・・。」と言ったところ
「魂にちっぽけなどない!」
的な事で5時間程説教され
しかも悪魔はとっとと立ち去ってしまい
ちくしょう!ピアヌでもしてみるか
とかいう投げやりな気持ちの時に開けてしまうような感じがする。
アパラチャノモゲータ!
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